広告は自分を知ること。
ほかで言えることを言っても負ける。
あなたがカフェのオーナーであるとします。集客のために新しいポスターをつくろうと考えます。キャッチコピーは「おいしいコーヒー、あります」にコーヒーの写真。街にあなたのカフェが一軒しかない場合は効果があるかもしれませんが、カフェは街のいたるところにあります。そんなポスターを出しても、マクドナルドやスターバックスに行かれてしまうかもしれません。では、どうすればいいのか。それは広告をつくる前に、まずは自分たちの強み(競合優位性)を探すことです。ローソンでもなく、スターバックスでもなく、あなたのカフェに行かなければ得られない魅力を探すのです。差別化された魅力をアピールして、あなたのカフェにしか行けない状況をつくり出すのです。
街やネットから勝てる強みは見つかる。
競合優位性を知るには念入りな市場調査(マーケティング)が必要です。周辺にある競合するカフェをまわって、どこで勝負すればライバルと差別化を図れるかを探していきます。歩きまわらなくてもネットの情報だけでも十分差別化できるポイントが見つかるはずです。おいしさ、価格、くつろげる空間、デザートメニューの充実、接客品質、営業時間が長い …。様々なポイントの中から、どれで勝負すれば一番集客できるかを考えていきます。コンビニほど安くはないし、スターバックスほどおしゃれでくつろげる店でもない。でも、ケーキなどコーヒーと一緒に食べるおいしいデザートの充実に関しては競合に負けない自信がある。それであれば、メインターゲットを若い女性に絞り、ケーキの充実を広告でアピールすることになります。コーヒーと一緒にローソンでもスターバックスでも味わえないケーキがあるのであれば、ターゲットが行きたくなる動機付けとなるでしょう。
深堀すればするほど精度が高まる競合優位性。
気をつけないとならないのは「コーヒーとおいしいケーキ、あります」に単純に変えても意味はないということです。最初のキャッチコピーより多少マシになった程度です。それであれば、やはりケーキはローソンにもスターバックスにもあるので、そっちに行かれる可能性があります。差別化としては弱いのです。そこで今度は選んだ競合優位性を深堀していきます。例えば、「ミシュラン店を経験したパティシエがつくるケーキ」、「あまおうを10 個使ったケーキ」といった具合に競合店では言えないポイントを探し出すのです。いかに自分たちの強みを知るかが、広告の効果を左右します。
広告出典元
https://creive.me/archives/5410