イベント告知【デザイン参考事例】A看板・ポスター印刷
A看板・ポスター用デザイン参考例とデザイナーからのアドバイス~イベント告知編~
イベントポスターは、そのイベントの集客力に大きな影響があるため非常に重要なものです。イベントのポスターでありがちな失敗としてはデザイナーの主張が強く、肝心のイベントの内容とデザインが一致していないということがあります。あくまでイベントポスターはそのイベントの内容に合致しており、集客力があることが重要です。
イベントポスターを初心者の方が作る際には、3段で作るとスマートに仕上がります。
1段目にイベントのタイトルや日時・場所を記載、2段目にメインとなる写真やイラスト、3段目には参加方法の案内やその他注意事項や必要に応じて地図などを挿入するというものです。3段で作るとメリハリがつき、その内容やイメージを伝えやすくなります。これから初めてイベントポスターを作るという方の参考になれば幸いです。
では、実際に作成されたイベントポスターを見ながらそのデザインについてコメントしていきたいと思います。
演劇告知用ポスター
大学で行われる演劇のポスターです。基本的なカラーをイエローにしたことで非常に目を引くポスターに仕上がっています。周囲を物による配置が行われているために、見る側の好奇心を喚起するポスターデザインです。
内容は基本的にHPに誘引しているため、細かい説明などは不要かもしれませんが、ストーリーの前段を少し盛り込むと、演劇に興味を持ってくれる人がいるかもしれません。
国際交流展ポスター
磁器を中心とした国際フィスティバルのポスターです。ホワイトを基調として、アクセントカラーにレッドが用いられており、全体的に統一感を感じるデザインです。中央のイラストデザインが秀逸で、ブラックだけでデザインされているにも関わらず磁器の特徴を誰からでもわかりやすく具現化しています。
国際的なデザインを意識して制作されており、英語とイラストが使われています。日本語がわからなくてもしっかりと内容を伝えられるものになっているのは非常に素晴らしいと思います。
「世界は美濃に憧れる」というキャッチフレーズも周囲のデザインとマッチしており、ホワイトの余白がその自信あるフレーズを際立出せています。
草花画展ポスター
本阿弥光悦と俵屋宗達によって創始された琳派の展覧会のイベントポスターです。琳派でもこのイベントでは草花にスポットを当てたものであり、ゴールドを背景にした琳派の特徴がしっかりわかるデザインに仕上がっています。
イベントの主旨とポスターデザインがしっかりとリンクしており、イベントポスターとしては非常にレベルの高いものです。
デザイン構成だけでなく、タイトルの文字にも工夫が見られる点も非常に素晴らしいです。「琳派」と「草花」という最も重要なキーワードを大きくしているために文字のバランスが良く、フォントの選定もイベントの主旨に沿った格調高いものになっています。余白も適度にあることから全体的に落ち着きのあるものになっています。
音楽教室のポスター
「国立音楽教室」のポスターデザインです。イベントデザインというよりもイメージデザインに近いジャンルなのかもしれません。写真をモノクロにすることで雰囲気が出ています。全体としてクールな良いデザインに仕上がっています。
写真の構成ですが、人物全体を写すのではなくギターより上でトリミングをすると迫力が出るかもしれません。その分、頭より上に余白を作りその部分に文字を入れ込むと全体的に緊張感のあるデザインに仕上がるかもしれませんね。
スペイン舞踊団公演ポスター
舞踊の講演ポスターです。非常に高級感のあるポスターで、その講演内容も写真から伝わってくるデザインです。これはプロのデザイナーが制作したものでしょう。素晴らしいのは全体の外枠をレッドで仕上げている点で、和柄も入っているために全体として「和」を感じることができるデザインに仕上がっています。
写真も非常に素晴らしいものですが、写真を非常に上手く活用した文字の配置にセンスを感じます。「ちはやふる」という手書き文字もインパクトが大きく、重要な文字には周囲をホワイト光彩で演出されているため、見る側も識別しやすい工夫があります。
ポスターの下部に文字を集中させ、中央は鮮やかな写真を見せるという明確な役割があり、メリハリがある優れたポスターデザインです。
まとめ
以上、イベントポスターについてコメントさせていただきました。イベントポスターをデザインする際には、主要となるテーマをまずはっきりさせるということが非常に重要です。テーマが決まれば必要な素材などが自ずと決まってきるでしょう。